1.茶道楽学の定義・目的及び特徴

2021.3.26

1.1 茶道楽学とは(茶道楽学の定義)

茶道楽学とは、「よりあい」及びホームページである「道楽庵」の庵主(主催者)である若だんな(ハンドルネーム)の茶道についての私的考察である。

1.2 茶道楽学と他の個人・団体との関係

茶道楽学はいかなる個人の支配も受けず、いかなる団体にも属さず、自由に思考を展開していくものとする。

文章の責任は若だんな個人に帰し、特定の団体としての責任や義務は負わない。

1.3 茶道楽学の目的

茶道楽学の目的は、茶道を通じて個々人の様々な要素を高め、その個人がまた他に影響を及ぼしていき、最終的には社会や人類の意識段階を高め、より良い世界にしていくことを目標とする。

茶道にはあらゆる要素が含まれており、それが十分可能であると筆者は考えている。

1.4 茶道楽学の考察視点

茶道楽学においては筆者独自の視点から茶道を分析・解明・定義していく。

その視点を紹介する。

1.4.1 日常生活の延長としての茶道

茶道でやることを客観的に見れば、

・茶道に関することを学習しておくこと

・普段の人間関係を良くしておくこと

・客をもてなす準備をすること

・茶を点てる準備をすること

・客をもてなすこと

・食事や茶を供すること

・茶会の後片付けをすること

等、我々が日常生活でしている事の延長が殆どを占め、茶道で学んだことはそのまま日常生活に応用が可能となる。

例:

・茶会・点前の準備→掃除や片付け等の家事全般等に応用可

・点前→効率的な体の使い方・家事の手順の合理的な改善等に応用可

 

これは茶道の実用的視点であり、多くの人が茶道に求めている所でもある。

1.4.2 身体運動としての茶道

茶道の点前は当然肉体によって行われる。点前は肉体運動の一種である。

茶道学習者は各種点前の動作を繰り返し練習し、正しい手順を覚えると共にその動作の洗練度を上げていく事に専念する。

肉体動作の習熟が稽古の主眼の一つという点では、茶道は能や武道、各種スポーツと同じ性質を持っているとも言える。これは花道や書道には見られない特徴である。

武術の観点から見た身体動作としての茶道

茶道楽学においては、茶道の動きを主に古武術(江戸時代頃)の観点から考察する。

 

茶道が庶民に普及してきたのは江戸時代中期以降であり、それまでは主に武家の嗜みとして行われていた。

往時の武士の置かれていた状況は、常に腰に刀を携え、死と隣り合わせの状況とも言える。

その状況下で武士は刀を通して身体及び意識を鍛錬し、「武術的身体意識」とでも言うべきものを身に付けていた。これは筆者が自分の体でわずかばかりながら体得しつつある事でもある。

「武術的身体意識」を持つ者の動きは決まっており、それ以外の動きは出来ない様に鍛錬されている。当然茶道の点前においてもその動きは武術的なものとなり、現代茶道における動作と表面的には似ているかもしれないが、体の奥底の働きは全く異なっている可能性が高い。

茶道楽学においては、点前の動作も肉体訓練の一種と捉え、身体操作の理論や効率的な動き方を身に付ける手段としても捉える。

1.4.3 瞑想(禅)としての茶道

「茶の湯は禅宗より出たるに依りて、僧の行を専にする也。珠光・紹鴎皆禅宗也。」(千利休の弟子の山上宗二)

「茶禅一味」と言う言葉が表す通り、茶道と禅の関係は深い。茶会ではまず禅語の掛け軸を拝見する所から始まる。

 

武士の動作・意識が「武術的身体意識」とするならば、修行の進んだ禅僧の意識は「禅的意識」とでも言うべき状態にあり、それは日常生活においても継続的に維持されている。当然その者の点前も禅的意識の中で行われ、点前そのものが瞑想としての側面を持つ様になる場合もある。

 

茶道楽学においては、主に点前の時の意識の持ち方の研究から、茶道を瞑想の手段としても捉えていく。