みーんな、神様の悪趣味のせい。
「ほれ、あそこに『人間』の最初のやつらがいるジャロ?」
あぁ、超有名人ですよ。最近はアフリカ人って事になってますが。
「・・・標準語に戻ったな。こいつらにコレを食わせてやろう。」
あー、林檎ですか。ベタですねぇー。
「これに『知性』と『エゴ』を入れてやるんじゃ! ヒッヒッヒッ!」
・・・・・あんた、本当に神様?
「そーれ、あいつら食うぞ!食うぞ!!」
・・・浜ちゃんか、あんたは。
「・・・・・食ったー! ヤッター!!」
あーあ。泣いちゃってますよ。可哀想に。
「・・・おぉ!! これが憧れの『苦しみ』か! なるほど、苦しい、苦しい!!」
なに喜んでるんですか。やっぱマゾですねぇ。
まぁ、全ては貴方ですから、彼らの苦しみは貴方の苦しみにもなりますね。
でも彼らの身にもなって下さいよ! 可哀想とは思わないんですか?
「思わんな。奴らは『苦しみ』を味わう事で、最後の『永遠の喜び』がより一層美味しくなるんじゃ!」
「腹が減ってりゃ何でも美味い」の法則ですね。
でも、一生をかけてそれをやらせるのはちょっと残酷じゃないですか?
・・・つーか普通一生じゃ足りなくて、何十生もかけなきゃ気づかないでしょ?
「腹が減れば減るほど、握り飯が旨くなるんじゃよ。」
人の一生をおにぎり一個くらいにしか考えてないんだからなぁ、あんたは。
「何しろ神じゃからな。」
ハイハイ。パンパン。
「適当な柏手じゃな。まあいい。これで俺の退屈も紛れるわい! 良き哉、良き哉。」
「良き哉」じゃないですよ! こっちの身にもなって下さいよ!
「うっせぇ! 俺は『神』だぞ!」
急にヤンキーモードに入りましたね。でもそれってただのワガママですよ。
「いーんだもーん。神なんだもーん。」
子供か。
・・・ふう。神様ってもっと威厳があると思ってたんだけどなぁ。
「現実はこんなもんじゃよ。」
リーサラのおっさんか、あんたは。
つづく
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